日本にいるときから変わらない家族の中の役割の一つに、娘の昼ご飯を作ることがある。
平日の昼に解凍して食べさせるために、週末に大量に料理し、冷凍庫にいくつものタッパーを押し込んでいる。
クックパッドを何度も凝視しながら、トントンと包丁をたたき、味が整っているかを舌で確かめる。
ひたすらクックパッドのレシピの手順を追っていく料理の時間は、なかなか好きな時間だ。
そして、一段、二段と積み上がるタッパーの山を見ると、
家族のために少しでも何かができたという感覚が残るのもありがたい。
私は平日・土日ともに経済活動に目線・感覚がフォーカスされ、非合理的なものを許容しづらいような状態に陥ることが多い。
恐らく妻は、私のそのような性格を想定して、料理という手順の整理され、合理的に進めることのできる役割を、あえて私に与えてくれているのだろう。
そういえば元々料理など全くすることはなかった。日本にいるときには、妻のアイディアで料理教室に通い、そのレシピ元にを実家で料理を振る舞ったりもした。
また、ミャンマーではよく知られるココナッツヌードルを一緒に作ったりもした。
料理を振る舞うことのハードルを著しく下げてくれたのは、妻であることは間違いない。
経済活動に頭がフォーカスしている時は、娘の泣き声に不寛容になることもあるが、
与えてもらっている家族の中の役割をしっかりと果たし、家族のために何ができるのかをより考えていければと思っている。